今日は午後3時から約2時間弱、東京駅八重洲地下街中村家にて
打ち合わせのため上京していた。お相手は日本監督協会所属のお三方。
映画監督の夢殿「熱海残照ハウス」設立実現をめざす、
根本順善、岡本明久、坂下正尚の各監督と
熱海を舞台にした2つの夢プランに向けて具体的なツメの部分を話し合った。
本来であれば、神田の山岸事務所の蓮見女史に届け物をしてから、
平河町の事務所に移動する予定だったのだが、祭日のため
山岸事務所とは連絡がつかなかったこともあり、
東京駅構内での打ち合わせ一本に絞った。現在、
映画監督協会(崔洋一会長)所属監督数は580人。うち、
70歳以上の登録監督は250人と半分近くを占めているという。
監督協会の福祉委員長を務める根本監督を始めメンバーお二人は、
これまで何度となく映画やTV撮影で足を運んだロケ地や、
個人的な趣向も含めて熱海温泉に的を絞り、
老いゆく日々の命の輝きを映画の友と共有することで、
映画製作に関連するこれまでの経験と実績を基に、
熱海興しの手助けをしたいとの趣旨で、
パリにある「芸術家の家」をモデルとして、
熱海残照ハウス設立計画を持ち込んできたのである。岡本氏は、
・
—日残りて昏るるに未だ遠し。映画の仕事も縁遠くなり、
世間から隔てられた寂寥感、老いた身を襲う寂寥感。しかし、
映画への熱い思いは消えていません。
熱海残照ハウス設立はその願いに答えるプロジェクトである。
フランスは国立であるが、日本の文化レベルはフランスにほど遠く、
私を始めとした日本映画監督有志の会では湯の町・熱海と提携して、
「残照ハウス」を民営で立ち上げることが出来れば幸いですーと、目を輝かせ、
こうも続けた。
◎ 単なる高齢者のケアハウスにはとどまらない。
このハウスを拠点にして芸術活動を積極的に展開したい。
地域と文化活動を推進して、熱海市のまちおこしに一役買いたいと願います。
◎ 熱海市には映画館がない。歴史的な文化施設「起雲閣」音楽ホールを活用して、
定期的に映画の上映会を開催する。監督、出演俳優のトークショーなど、
単なる上映会に止まらず、生きた映画の呼吸を伝えたい。
◎ 「熱海まんざい&落語コンクール」の開催。
平成版・金色夜叉の発想はもとより、現代にアピールする
圧倒的なお笑いと風刺の創造にチャレンジするチャンスの場としたい。
◎ 「熱海アジア映画祭」の開催。今、中国、韓国の映画が熱い。
インド、タイ、マレーシア、フィリピン、オーストラリアなどアジアをめぐる
映画祭を定期的に開催し、世界の映画会の新たな潮流を巻き起こす。熱く語った
岡本明久監督は、故松田優作が東映映画初主演作品となった
「暴力教室」を監督しているだけでなく、
中国との合作映画「徐福さん」(ウィキペディア参照)の監督として、
中国国内でも著名な方で、毎年、中国人旅行客による、
「徐福」さん所縁の日本国内ツアーの案内役を務めている。
単なるツアー客誘致ではなく、毎年、誘致数が見込める、富士山を軸とした
「徐福さんツアー」の宿泊先に今後、
熱海温泉が名乗りを上げるには、絶好の人物と言える。(つづく)