小生が
熱海後楽園の第一期生として、
入社した当時に、
大下八郎さんが歌う、
女の宿という名のはやり歌があった。
昭和41年の社内報(後楽園)に、
小生の駄文と共に、
歌詞の一節が記されている。
・・後楽園(NOV.1965.4)・・
「リーン」電話が鳴る。
「はい、団体予約でございます」
「お客様からです」交換手の声だ。
受話器を持った手が小きざみに震える。
始めはトチリが多かったが
上司の優しい指導で
今では電話の応対もスムーズに行くようになった。
ここで団体予約のメンバーをご紹介しましょう。
いつも陽気で
話がすごくわかる松田(千年)副支配人。
髭の剃り跡がいつも青く、
年の割には若くみえ
ギャンブルが好きな野村主任。
前の野村さんとは反対に、
年のわりには老けて見える
ヒビキ(たばこの名前)のワーさん、こと和田さん。
とにかく、良い人である。
ボーリングをやらせたら、
当社で1、2を争う重田さん。
貫禄のある安藤さん。同僚の菅野くん。
紅一点のお皿さん、こと皿良さん。
とにかく、
団体予約の事務所は底抜けに明るく、
適当にジョークも飛ぶし
仕事にやりがいがある。
時計の針が9時を回った。
「もう帰っていいぞ」
松田副支配人が笑いながら言った。
「よし、風呂でも入って帰るか」
ー思い出に降る雨もある〜ー
鼻歌が自然に出る。
うちの
専属歌手の歌う歌だ。調子が良い。
9時50分、バスに乗る。
さあ、
明日こそ早起きしよう。
でも、駄目らしい。
今晩も
同僚と、話に花が咲きそうだ・・・・。
(了)