午後5時、熱海市議会定例会本会議3日目が閉会した。登壇はラストだったが、
傍聴席には、20人近い市民にお出で頂いた。支持母体のない小生には、
毎回の定例会が主戦場となる。幸い、有線テレビやFM放送によって、
議会活動の一端を知る市民の方が増えたこともあり、壇上では、
傍聴席に座る市民一人一人と、アイコンタクトを交わしつつ、
問題提起していくことを前提にして、今回は、
壇上での前置きを少し長くさせてもらった。では、早速、ご案内したい。
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ー熱海市政調査会の村山憲三でございます。ただ今から、
庁舎建設分庁化及び第四次熱海市総合計画並びにその他、
関連質問をさせて頂きます。さて、総合計画と云えば、
静岡県も時代の潮流を読み取りながら基本計画を策定いたしました。他方、
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我まち熱海温泉の総合計画には、
観光振興と資源の活用が絶対不可欠でございます。
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温泉や水、空気、ロケーションという地域資源を生かす上でも、
知識と経験則に裏打ちされた、市民の英知を結集し、
再生への具現化を急がなければなりません。県の総合計画には、
地域医療の再生、観光交流人口の倍増、新しい産業のフロンティア開拓などの施策や
事業の重点化や効率化。その他、
目的を達成した事業や必要性の低下した事業の廃止等をうたい、歳出見直しを徹底して、
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未利用財産の売却や有料広告による歳入確保等を盛り込んでいます。まさに、
熱海市の方向性と重なってくるわけでございます。今定例会では、
県と市の総合計画を踏まえながら、その将来像を市民に分かり安く、
私自身の提言も交えまして、当局の考えを質したいと思います。
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そのためには先ず、市の現状と財政を直視することから始めなければなりません。
斎藤市政が船出して早くも3ヶ月が経過致しました。この間、
有名老舗ホテルの民事再生法申請がありました。それに合わせるように、
入湯税の大幅な落ち込みが公表されました。
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入湯税の累計実質的課税人員が、ついに、200万人の大台を割りこんでしまいました。
正確にいえば、昨年同月比で8万人もの大幅減の、
192万8600人となり、観光の衰退が表面化しただけでなく、
定住人口の減少にも拍車をかけています。こうした負の連鎖から、今月中にも、
熱海市の人口4万人割れが確実視され、底の見えない観光不況と市民の閉塞感が、
市の税収を悪化させ、巨額な滞納が財政を逼迫しているのは、
ご案内の通りであります。具体的に指摘致しますと、
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昨年度、平成21年度の熱海市普通会計の歳入歳出をみれば歴然であります。
歳入が約197億円、歳出が約189億円。数字的には
約7億9000万円の黒字となるわけですが、これは
数字上のトリックに過ぎないわけでありまして、実際には税収が104億円ほどしかなく、
税収以外の基金の取り崩しが約13億4000万円ありました。
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国、県からの補助金を合わせたものが歳入として計上されていますが、
実質単年度収支は約5億円の赤字となり、また、公営企業3会計の
解消可能な資金不足額の控除前の資金不足額は、
総額約19億6千万円とさらに巨額な負債が計上されています。また、
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人件費、扶助費、公債費など必ず支出される費用が財源に占める割合を示す、
経常収支比率が85.8%となり、
一般会計、特別会計、公営企業3会計の借金総額は
約335億円にも達しているのでございます。
◎ そこで、質問です。起債総額335億円を、市民一人当たりの負債額に換算すれば、
まっ、さきほども云いましたが、
4万人で割れば答えは簡単に出るわけですが、敢えて、お聞き致します。(つづく)