熱海市議会3月定例会本会議での、村山憲三の質問要旨。

明日から3月定例会本会議2日目。今定例会本会議に登壇する議員は15名。
正副議長を除いて全議員が論戦に臨む。地元紙から質問要旨を拝見すると、
予算案件に絡んだ、景気対策や人口増加策、観光振興に対する
当局の考えを質す内容が多く見受けられ、一般質問では
介護報酬の不正受給への当局の対応に関する質問が目立った。かく言う小生も、
この問題に関して、下記のような通告を提出している。

①  「給付費返還総額約5億円」と利用者約130人への
返還額約4000万円は精算できたのか。また、

人員を偽って介護請求したことや、不正の手段による指定の更新など、
詐欺まがいの行為を黙認・看過してきた熱海市の責任について。また、

この介護給付金の不正受給事件については、これまで、
2010年11月17日付けのブログにて掲載しているので、抜粋して振り返ってみる。

ー熱海市内の介護施設が4億円強の不正請求がバレ、指定取り消し!
この事件、静岡県が長年にわたって内定して事件が明るみとなった、
悪質な不祥事のようだ。なぜなら、
指定取り消しの理由が多岐にわたっていたからである。

◎看護職員数の人員基準に関して
ー平成17年4月~平成22年8月までのうち41ヶ月について、
看護職員数が人員基準を満たしていないー
◎不正請求
ー看護職員が必要な人員を満たしていないにもかかわらず、
減算せず介護給付費を請求、受領した。(夜勤についても)
◎虚偽報告(同答弁)
ー勤務実態のない看護職員の関する虚偽の勤務表提出
◎虚偽の労働契約書提出(勤務実態のない看護職員に関する)等などで

不正請求額の内訳は、
◎人員不足に伴う不正請求(看護職員、介護職員、夜勤時間の超過)約2億4千万円
◎不正の手段による指定更新約2億円の加算不正請求額は、430百万円に、
加算金(40%)が賦課され計6億円。

施設介護サービスの不正請求事件は過去において、市認定の
介護サービス会社(本社市外)による同じような不祥事が表面化しているが、
これほどまでの巨額な不正請求事件は例を見ない。この問題、

入所者の今後の処遇や対応、不祥事の責任者である
欠格事由該当者も公表された。その役員の中でも、
ひと際目立つ存在が浮上しており、波紋を広げそうである。

当該施設開設者である医療法人と施設が取消処分を受けたことで、
熱海市は、新たな医療法人の誘致をするのか、
系列医療法人でお茶を濁すのか注目される。そうでなくても、

熱海市の高齢化率は静岡県下トップであり、また、
施設入居待機者も300人以上と推定されている。いずれにしても、
熱海市は苦しい対応を迫られることになる。あれから約1年と数ヶ月、

医療法人社団翔健会が不正に受給した介護保険の利得は、本来であれば、
各保険者に速やかに返還するのが、法人としての使命であり、かつ、
誠意なのだが、疑惑の渦中にある旧経営陣の自助努力では
到底返還できる額でないことは、委員会等でも質問してきたが、しかし、
当局から守秘義務の一点張りで交わされてきた懸念が、
的中してしまったことが悔やまれてならない。結果、倒産・閉院という
最悪の事態を招き、翔健会はこれまで尽くしてきた
善意の市民を含んだ施設関係者を、反省の弁なく、
路頭に放り出してしまったことになる。

村山憲三 ▪︎熱海市議会議員(5期)  

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