私からは、今後の
観光地熱海が復活できる再建策、
財政再生団体に転落しない打開策及び
熱海市長選挙に関する
3点のご質問にお答えいたします。
はじめに、
伊豆山土石流災害の被災者に寄り添い、
かつ、今後の
観光地熱海が復活できる
再建策についてであります。
伊豆山土石流災害の対応については、
被災された方の
生活再建を最優先に、
被災エリアの復旧・復興を
進めていかなければなりませんが、
同時に、
疲弊した観光地熱海を再建するために、
ウィズコロナにおける
「新たな観光スタイル」を
確立していかなければなりません。
このため、
新年度においては、ワーケーション等の
受入れ環境の整備や企業向けの
プロモーションによる
旅行需要の平準化に取り組んでまいります。
また、
マイクロツーリズムを意識した首都圏に対する
プロモーションなども進めてまいります。
さらに、
伊豆山地区においては、
伊豆山神社や般若院など
歴史的なスポットが所在している上、
本年の大河ドラマ
「鎌倉殿の13人」が
被災エリアである伊豆山地区に
ゆかりのある内容となっていることから、
今後、
これらのコンテンツを活かしつつ、
伊豆山地区のみならず、
熱海市全体の
観光復活につなげてまいりたいと考えております。
次に、
税収事情及び今後の財政運営の考察からの、
財政再生団体に転落しない
打開策についてであります。
令和2年度の市税の決算額は
99憶8,100万余円、
令和3年度の直近の補正予算額においては
86憶5,400万余円となっています。
この
13億円もの市税の急激な変動については
国の政策による
固定資産税及び都市計画税の
特例措置の影響もありますが、
コロナ禍における行動制限が観光地である
熱海市に
非常に大きな影響を与えていることは否めません。
また、
今後コロナ禍が収束していくとしても
半導体不足や
流通輸送コストの上昇など企業の生産性、
収益性が低下していることを考慮すると、
急速な
景気回復は望めないものと認識しております。
今後数年間は、
伊豆山地区の復旧・復興を推進しつつ、
観光地としての賑わいを取り戻し、
更なる
成長を目指すための投資も
必要であることから、
非常に厳しい財政運営になると予測しております。
基金の保有状況や、
財政健全化比率の状況を分析すれば、
直ちに
財政再生団体に
転落する状況にはありませんが、
これまでどおり
歳入に見合った歳出を心掛け、
適切な時期に
適切な施策を措置していくことが
安定的な
財政運営に繋がるものと考えております。
最後に、本年9月の
熱海市長選挙についてであります。
既に施政方針で述べたとおり、
熱海市は今、
「土石流災害」と「コロナ禍」という、
二つの大きな課題を同時に抱え、
熱海の歴史の中でも
稀なる苦境にあると認識しております。
そして私は、
この苦境に正面から向き合い、
全身全霊で取り組んでいく覚悟でございます。
このような中、今は、
この難局を乗り越えるため、
目の前の課題に
全力で取り組むことしか考えておりません。
ご理解を頂きたく存じます。