熱海市網代・西島木工の木製品。”木のぬくもり、木はだ織り”でまち興しだ!

熱海市議会12月定例会本会議での登壇日(9日)に、小生は壇上から、
熱海温泉の代名詞でもある温泉と水、新鮮な空気、この自然の恵みを利活用して、
新しい熱海のビジネスチャンスを模索することができるのか 。と、問いかけた。これは、

温泉料金の13%引き上げ(結果12%修正案が採決)議案上程に関連したもので、この、
財政計画をみると、事業の根本である有収湯量が年々右肩下がりになるなか、
なんとか料金改定により事業が存続している実態があり、そこで、

「熱海温泉」というブランドを活用し、民間事業者とタイアップして、
飲湯や温泉成分の素の販売など、新たな活用手法により
収益を伸ばすことは考えられないか。を、市の、温泉イノベーション戦略を意識、
再確認することを踏まえて聞いたのもので、案の定、答弁に立った、

石渡総合政策推進室長は、

ー民間事業者とタイアップして収益を伸ばせないかのご質問にお答えします。
議員ご提案の件については、本市温泉事業の本来の目的ではありませんが、
付帯事業として十分採算が取れるようならば、取り扱えるものとは思っています。
しかしながら、現在、経営健全化に取り組んでいる中、
付帯事業に取り組む余力はなく、また市が主体となることは
財政的に負担の掛かる点から難しいところです。一方、

民間事業者がビジネスチャンスとして、市営温泉を有効に活用し、
熱海ブランドとして価値を上げることにつながるものについては、
熱海市から発信しています「温泉イノベーション」戦略の観点からも、

積極的に取り組み、結果として、温泉の価値や需要が高まれば、
少なからず市営温泉の収益増加にも繋がるものと考えていますー、と、正論を吐いた。

観光地熱海はバブル崩壊後、リーマンンショック、東日本大震災と、
日本経済の動向や自然災害の間接的被害に流され、基幹産業は気息奄々状態にある。 ただ、
20年間で宿泊施設は半減し、雇用喪失、高齢化が加速しても、他方、 全国的に見れば

熱海温泉のブランド力は、引用は悪いが、 腐っても鯛の如く、まだまだ、吸引力は強く、
まちづくりの方向性によっては つまり、温泉イノベーションが本格的に動き出せば、

新しい熱海として蘇生する可能性は残されている。では、 温泉イノベーション戦略とは何か、

総合制作推進室の考えを抜粋する。 「 温泉」をキーワー ドに、繁栄の歴史や、文化、
くらしや食等までを 広く資源として捉えることで、
熱海らしい特徴や魅力を創造てしようとするもで。 行政、民間企業、大学等研究機関 等、
従来の組織や分野の垣根を越えて連携し、 新しい製品やサービス、新しい市場の開拓など、

地域の活性化につながるイノベーションを創出していこうとする 考え方を指すー

熱海市は財政上、金は出せない、他力本願が大前提。この考えでどこまで、
民間業者の参入が期待できるかは未知数だが、小生個人としても、 昨年来、
温泉イノベーションに即応できる企業等に働きかけてきた。 12月1日に開催した、

異業種交流会でも温泉イノベーションに関連する人脈にお集り頂いた。ただ、
その後の進展については、カタチになるまで軽々には話せないが、数社に、
温泉イノベーションの理念を踏襲しつつ、新製品開発を依頼している。また、

温泉イノベーションとは直接の関連は少ないが、
熱海のパワースポットとして、多くの観光客を集めている
「来宮神社」さんとのコラボレーションによる新製品開発は可能か、を、テーマに、

樹齢2000年の大楠に関連する企画を進めている。そこには、
熱海に密着した楠細工を扱う木材加工業者さんが不可欠である。そこで、

官民恊働の一環として、渡辺観光商業課長を通して紹介されたのが、

網代「西島木工所」(西島規雄社長)である。

西島木工所の創業は昭和22年、建具業者として
障子や襖などの木製建具の製造・取り付けを手がけてきた。また、

昭和19年に始まった「地域資源活用プログラム」において、
熱海楠細工が価値ある地域資源として県の認定を受けたことから、
西島氏は 地元木材を積極的に取り扱い、それぞれの木の特徴を最大限に引き出すことで
建具技術の伝統を守り続けてきた。また、最近では、
建具の伝統的な技術を新たにアイディア家具や木工小物等の製作に取り組み、 特に、
釘を使わない組子細工による格子飾りについては、

「西かざり格子」として実用新案を取得している。現在は新たに、
建具をカンナがけした際の薄い木の削り屑を再利用して木製のシールや 賞状に加工する

「木はだ織り」を開発して、起雲閣や熱海見番等に製品を委託販売している。

(つづく)

 

村山憲三 ▪︎熱海市議会議員(5期)  

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