熱海市と湯河原町の県境、
国道135号線沿いに、
伊豆で一番最後の”おそばや”さん、
招き猫のディスプレイが
ひと際目を引く、
そば処「加賀」がある。
ここは、
高橋弘会長(万葉倶楽部)の、
ご贔屓店で、
熱海市海光町の自宅から、
小田原、町田、
横浜みなとみらいにある
「万葉の湯」温浴施設に向かう一本道であり、
週一から二回の割合で、
立ち寄るという。
2年ほど前にも、
一度”ブログ”上でご紹介しているが、
今はなき熱海銀座(浜町)の名店、
”だるま”の、
小川一族の流れを引き、
昭和57年の創業というから、
「加賀そば」も、
今では”一枚看板”の老舗として、
国道を往来する、
多くの観光客や地元から、
リピーターの味覚に応えてきた。
昨年から、
高橋会長から、
~加賀そばで、
10割そばを始めたが食べた~と、
今まで聞きなれない、
そばの名称を聞かされた。
それが、
昨年も師走も押し迫った時だった。
そば好きの小生である、
普段は通り過ぎてしまうことの多い、
国道沿いのロケーションに建つ、
「加賀そば」だったが、
高橋会長が、
”鼻”を膨らませて語るからには、
よほど舌鼓を打ったはず。
先ずは食してみなくてはと、
正月開けの昨日、
新年の挨拶回りの途中、
愚妻と一緒に立ち寄ったのだが、
”逸る心に水を注す”ように、
木曜定休のはずが、
臨時休業とは、
正月3が日、
稼ぎすぎたせいか。
さて、
一日空けて今日、
時間を少しずらした、
午後2時少し過ぎに、
「加賀そば」の暖簾をくぐった。
聞けば、
「小川雄治郎」さん、
「小川由利」さんの店主ご夫妻が、
昨年導入を決めたのが、
日本で一台しかないという、
”見えない戦闘機”のような名前の、
”製粉製麺機”
「ステルス300」。
今まで、
10割そばを、
製麺機で作るという観念が全くなかったのは、
ただ単に、
温度や湿度調整の難しさだけではなく、
最大の難問が、
”粉”のつなぎにあったという。
ところが、
”とある”業界見本市で、
ご夫妻の目に留まったのが、
新潟県長岡市の町工場で製造された、
”10割そば”向きの製粉製麺機。
「ステルス300」だった。
ご夫妻の目が、
ステルスに
釘付けとなったものの、
創業30年の老舗である、
そこそこの蓄えもある(推測)し、
”そろそろ”
還暦の域にも達している。
新しい領域にチャレンジしたいのは山々だが、
伊豆の観光事情や
熱海の現状を考えれば、
正直、腰が引ける。
しかし、
迷うご夫妻に断を下させたのは、
贔屓にして頂く、
高橋会長が洩らした、
~私が温浴事業にチャレンジしたのは、
60歳の還暦を迎えてから~
~人間死ぬまで目標を持って
挑戦していかなくては
老いが早まってしまう~という言葉だった。
湯河原の工房に
ステルスを設置し、
約半年間の
試行錯誤を繰り返し
ついに、
そば通の味覚を満足させるに至った、
加賀の10割そば。
先ずは、一口。
蕎麦の実は、
北海道帯広産ということで、
長い麺の触感は
まろやかな風味で
ノド越しが実にいいのである。
遅かった昼食だったので、
注文は
愚妻と二人だったが、
”10割の天麩羅そば”と、
「天丼」、
ボリュームタップリの、
名物「加賀そば」の
豪華3点の揃い踏みも、
大食い夫婦は難なく完食。
あ~満足。のあとに、
コーヒーを啜って、ハイ、お勘定。
伊豆で最後のそば処
「加賀」
定休日 毎週(木曜日)
営業時間 午前11時30分~午後11時
電話番号 0557(80)1711
只今、
・・・・・・・喰い過ぎ警報発令中・・・・・・・・・・・