熱海市長選を”俯瞰”する

9月7日(木)。
熱海市長選も終盤にさしかかり、
各陣営夫々、
得票への感触を新たにし、
最後の追い込みに、
声を振り絞っている。
新聞各社が市政の重要課題について、
各候補者に対して質しているが、
観光資源を生かし、
どう活性化するかという
アンケートの応えに絞って言えば、
小生が議会で”吼えてきた”、
案件とソックリな、
アンケートへの回答はご愛嬌として、
観光を基幹産業とした、
再生や活性化案が殆どである。
しかし、
現実の熱海を直視しているのだろうか。
宴会型団体客も、
各地の観光地へと分散され、
頼みの「家族連れ」や女性客は、
財布の紐はシビアで、
売上高には貢献せず、
昼の商店街はシャッターが閉まり、
夜の飲食街からはネオンが消え、
かつての、
観光地熱海を代表した、
東海岸町を中心とする、
観光宿泊施設跡地には次々と
高層マンションが建設され、
産業の形態が大きく変化している。
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極端に表現すれば、
「観光地」熱海の命運は、
一等地を掌握している、
マンションデベロッパーの掌中にある。
といっても過言ではなく、
これまでも、
”金融機関”や回収機構からの、
任買による、
安価な仕入れルートや
競売になどにより、
”規制のハードルが多少高くても、
”リゾート型マンションを建設は、
完成する前から、
場所によっては完売状態で、
老舗の「Nホテル」も、
マンションデベロッパーの手に落ち、
今年10月の某信金合併により、
まだまだ数件の”宿泊施設”が、
”彼等”の仕込み案件として、
数件計上されていると、
不動産関係者は声をそろえる。
しかし、
熱海売りは業者だけでなく、
熱海市にも”潤い”を持たせるという、
皮肉な側面も併せ持つ。
熱海市の財政運営は、
カラカラに乾いており
宿泊施設からの税収が大きく落ち込み、
滞納や不納欠損のオンパレードで、
職員の退職金すら、
起債に頼らざるを得ない、
”ピンチ”に直面しており、
建設協力金、水道協力金他、
別荘等所有税を確実に徴収できる、
”高層マンション建設”による、
税収は正直、
”のどから”手を出す、
”恵みの雨”となっている。
市内大手のマンション業者は、
マンション購入者は、
投資目的を始め、
リゾート、定住型夫々だが、
年齢層は団塊世代や
高所得者も多いと分析しており、
各候補者には、
現実に確りと目をむけ、
投資する企業家との間に
ホットラインを引き、
優遇税制など”具体的施策”を提唱して、
せめて”複合施設”として、
宿泊施設併設などで、
活性化の糸口を見出すなど、
誘客、観光活性化という、
”お題目”を捨てて、
熱海市に投資する企業と、
共存共栄できる、
施策を早急に立案して
熱海”起こし”に、
取り組んで頂きたいものである。

村山憲三 ▪︎熱海市議会議員(5期)  

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