熱海市エコプラント談合事件と損害賠償請求額の疑問点を探る

午前10時から観光福祉委員会が開催された。大型連休(GW)に突入した今日、
まるでドサクサに紛れて審議したい思惑が見え隠れする議題が2件あった。
1、新清掃工場建設談合事件に係る損害賠償請求に関して。と、
2、介護老人保健施設開設事業者公募についてである。では順に、
市民生活課から提示された資料を抜粋して問題提起をしてみたい。
// 清掃工場建設談合事件と損害賠償請求についてだが、
ー平成18年6月27日東京高等裁判所が出した
公取委の違反事実を認定した判決が確定したことで、熱海市は
公取委が指摘した談合プラントメーカー5社に対して
損害賠償請求を行うというもの。この賠償請求事件だが、
熱海市の炉は、N鋼管が61億6970万円で落札したのだが、
その落札率が97,08%とと、公取委が談合を認めていない工事のうえ、
算定した落札率89,7%とは大きく乖離してしており、
熱海市の新清掃工場建設は、談合工事だとの烙印を押したのである。
//////// また、
公取委の審決を受けて算定した損害賠償金は、451,622,040円(契約額の7%)。
それに遅延金総額268,348,106円をプラスした
総額719,970,146円をN鋼管に対して請求すると言うものだが、果たして、
N鋼管が素直に談合を認めているのかいないのか。だとしても、
N鋼管が素直に満額回答に応ずるのか、甚だ疑問である。
小生の質問に対して当局側は答弁に躊躇、さらに、田中議長からは
他市町の同例事件の和解事例を引き合いに出し、
賠償請求金額の算定率(7、32%)で和解できる可能性について畳み掛けた。

/// ゴミの有料化の根本的原因は毎年計上される、
莫大な業務委託運転管理費とメンテナンス料金への負担増にある。
その金食い炉が談合で決まったと審決されたのである。一番の問題は、
水面下で談合を看過した当時の市政に責任の一端はないのか。に、つきる。
責任の所在をN鋼管だけに押し付けて、一件落着という
安易な問題解決は許しがたく、市民の貴重な血税をムザムザと吸わせた
前市政の責任は極めて重く、次にテーブルにのせられた
介護老人保健施設開設事業者公募についての議論でも、安易で無責任な、
当局側の責任転嫁、事なかれ主義が際立った。(次回掲載)


当局側の提出資料は断片的であり、当時の談合事件については半可通な説明に終始、
情報が少ない吏員が談合事件を説明しそれを新人議員が受けるという構図で、
正面突破を計ろうというのは極めて無理がある。今後、担当職員さんには、
せめて、当時のローカル紙や議事録等を参照するなどして
予備知識を仕込んだ上で委員会に臨んで頂きたいものである。

村山憲三 ▪︎熱海市議会議員(5期)  

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