昨日、
熱海市教育委員会から、
先日、
新聞報道された、
熱海市泉にある、
国登録文化財
「井上侯爵家熱海別邸」(清光園)の
報道資料について、
誤解を招きかねない
表現があったとして、
訂正文書が届きましたので、
その内容について、
ご案内いたします。
「清光園」は、
明治の元老の
井上馨侯爵(1836-1915)の
別荘として
建てられたと伝えられ、
桂太郎の三男で
井上家の養子となった
井上三郎侯爵から
昭和11年に
早山石油創業者の
早山與三郎へ売買されており、
早山氏が隣地で
旅館「清光園」を経営するにあたり、
住居として
別荘を購入したと伝わっています。
で、
教育委員会から、
標記については、過日、
静岡県文化振興イベントの一環として、
一般に公開に
付したところであります。
しかしながら、
この公開イベント開催時に
報道機関等に配布した
説明資料中において、
誤解を招く記載があり、
当該イベントを記事掲載した
報道内容においても
同様に
誤解を招きかねない表現が
使用されたところであります。
つきましては、
本事案に関して
議員各位にご報告するとともに、
あわせて、
報道機関に対して
同様の訂正文書を
送達することにつきましても
ご承知いただけますよう
お願い申し上げます。
記
1.訂正箇所
配布説明資料中、
文頭
「井上馨侯爵の別荘として建てられたと伝えられ~」
2.訂正理由
国登録文化財となった際の
公式資料を確認したところ、
当該建物は
”昭和前期”に建てられたものであり、
井上馨侯爵が
存命中の建物ではないことから、
上記文頭部分を
削除訂正いたします。
教育委員会事務局
ふじのくに文化財オータムフェア
井上侯爵家熱海別邸特別公開
令和2年10月22日(木)資料
旧井上侯爵家熱海別邸(清光園)
【概要】
昭和40年頃、早山氏は
清光園の土地・建物を売却し、
昭和60年には
廃業した旧清光園の
土地購入者に
敷地の一部を売却したため、
南東方向へ約25m曳屋を行い、
建物土台、浴室、台所などを改修した。
平成24年に
「湯河原 清光園 旧井上馨別邸の宿」としての
利用を開始し、現在に至る。
和室には木彫り花鳥欄間、
飾り棚、床の間をもち、
襖は障壁画仕立て、
瀟洒な引き手金具や
釘隠しによって格調高い
意匠をとなっている。
襖絵は滝和亭、
渡辺小華などの画家、
伊藤博文、
西園寺公望などの
政治家の扁額が飾られる。
洋室の応接室の南東側は
台形に張り出し、
東北側に造付の長椅子を備える。
旧井上侯爵家熱海別邸は
熱海に数多く存在した
近代別荘建築群において、
和風建築に
洋室を内包するなど
地域的特色を示し、
実業家である早山家に
引き継がれた経緯も含めて、
政財界人の
一大別荘地として発展した
熱海の近代史を示す
事例として貴重である。