今日から2日間、
関西出張を前に、
高橋弘会長の自伝
”わが人生”(神奈川新聞連載)を
掲載する。
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ー大企業に
排除措置命令を出すと
社会的大事件になってしまうので、
どこからか横やりが
入ったのかもしれません。
私としては
望む結果が得られれば
文句はありません。
実質的な勝利です。
64年のことでした。
公取委は
大手フィルムメーカー2社に対し、
カラーフィルム価格から
現像料を分離することと
日本ジャンボーが本来
受け取るはずの現像料を
返すことを指導してくれました。
そして
「現像料の支払は、
当事者同士でお願いします。
未収の現像料を
回収することが
ついにやってきました。
数年間にわたって処理した
カラーフィルムは
膨大な量に上がっていました。
私は現像本数を
メーカーごとに
正確に記録していました。
証拠品は、
現像済みのフィルムから
切り取って保管していた、
「ベロ」と呼ばれる先端部です。
これらを携え意気揚々と
メーカーを訪ねたところ、
意外な対応が待っていました。
(つづく)