高橋弘会長(万葉倶楽部)の自伝”わが人生”(48) ーザイル一本で命拾いー

今朝は、

湯河原町の水道関係の
検査を担当する知人の案内で、
伊豆山某所にある、
彼が所有する現地を視察する。

知人が言うには、
数年前に半ば騙された格好で
入手したという地目は畑で、

入口は雑草で覆われた
農道一本のまるで人の出入りを
拒むような土地だった。

おまけに昨日の豪雨により、
さらに入所困難となり、
目的地を見ることなく退散した。

さて、ここ伊豆山といえば、

高橋弘会長(万葉倶楽部)の
出身地でもある。

神奈川新聞に連載された
高橋会長の自伝
”わが人生”その(48)を転載する。

・・・・

ー19歳から25歳にかけて
山岳会「登嶺会」に入り、
登山に熱中していた私が、

八ヶ岳の赤岳岸壁を
登攀したときのことです。

ザイル(登山用ロープ)を
体に巻き付け、
垂直に登っていくと、
オーバーハングと呼ばれる、

ひさしのように張り出した
岸壁に突き当たりました。

メンバー4人全員で
何度も挑戦するうち、
やっと私が乗り越えました。

ところが岸壁の上に立った瞬間、

「しまった」。

体に巻き付けていた
ザイルがほどけ、

あっという間に落ちていきました。

何度もオーバーハングに
挑戦するうち、いつしか
結び目が緩くなっていたのです。

私の滑落を防ぐため、
下で私のザイルを確保していた
相棒が叫びました。

「ばかやろッー」

私が落ちたと思ったのです。

もし登り切る前に
ザイルがほどけていたら、と思うと
ぞっとします・・・。

(つづく)

村山憲三 ▪︎熱海市議会議員(5期)  

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