熱海市代表監査委員報告 ー令和3年度の実質収支増加は、災害支援金やサポート寄付金及び特別交付税の増額ー

代表監査委員報告

また、一般会計の実質収支は、
前年度に比べ
292.0%の増加となりましたが、
この要因は、

災害支援金2億8,770万円や、
災害分での
熱海ふるさとサポート寄附金
2億8,681万円と

多額の寄附金があったことに加え、
特別交付税が
災害分の増額により

10億142万円交付されたこと、

さらに税収についても
前年度に比べ減収となったものの、

予算対比では、

約3億円の増収が確保されるなど、

歳入が増額となった一方、
歳出については、

災害対応が優先され、
中止または
延期を余儀なくされた事業も
多くあったことから、

歳出額が抑制されたことが要因と考えられます。

実質収支の適否を判断する
指標の実質収支比率は、

3%から5%が望ましい範囲とされますが、
当年度は16.6%となり、
前年度に比べ
12.2ポイントと大きく増加した結果となりました。

しかしながら、

災害復旧事業を含め翌年度への繰越事業が
例年に比べ数多く生じており、
それらの
事業に対する支出が完了していないことや、
今後の
災害復旧及び復興事業の財源確保を考えると、
一見、

過剰な黒字と見えがちですが、
実質収支の増額は、

災害を起因とする歳入歳出の影響を受けた
一過性のものと推測され、

当年度決算で
財政状況が好転したものとは考えられず、
これからも
災害対応に係る
多額の財政支出が想定されることから、

今後も
予断が許されない状況と考えるべきであります。

つづく

 

村山憲三 ▪︎熱海市議会議員(5期)  

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