昭和の時代を今なお、
色濃く残す、
旧長崎屋通りの喫茶店、
「ウロコ茶房」。
ここの常連客の一人、
「石田昭夫」氏(旧臨海ホテル)が天寿を全うした。
さて、
「ウロコ茶房」が開店したのが
昭和50年代の後半であり、
小生が
下多賀中野から現在の所在地である
咲見町に移るより
少し早いオープンだと記憶している。
当時小生は、
「ウロコ茶房」の裏通りで、
印刷業(サンシン印刷)を経営する傍ら、
ほぼ毎日、
癒しの場としてウロコに通っており、
それが、
現在にまで続いてるのだが、
石田氏もまた、
亡くなる寸前まで、
「ウロコ茶房」の常連として、
また、昭和50年代の、
熱海市内のホテル旅館業の
苦難だった時代を経験してきた、
経営者の一人として、当時の
熱海を知る一人として
小生にとって、
その存在感は大きかった。
また、
そんな、
石田氏とのエピソードは数多くあるが、
つい、今月5日には、
「ウロコ茶房」のママさんから、
ー石田さん調子が悪いみたいー、と教えられ、
即、
石田氏本人に電話連絡したばかりだった。
ただ、この時には、
話す声に力がなかったものの、
小生この時には、
二人共通の好物でもある、
”うなぎ”を食べに行くぞ!と、
元気付けていたが、
ついに
力尽きてしまいました。
石田氏は、
昭和、平成、令和と3代に渡って、
熱海温泉の
時代を写す鏡のような存在として、
90歳まで
元気な姿を見せそして、
天寿を全うした、
ー石田昭夫氏のご冥福をお祈りいたしますー
また、
ブログにも掲載している、
石田氏との
思い出を綴り送り出したい。
・・・・
石田氏とは、
1984年に、
映画「お葬式」(伊丹十三監督)の
ロケを通して
お互いの気心が通じたのを覚えている。
この映画は、
伊丹十三監督と、
女優宮本信子さんご夫妻の
湯河原の別荘を中心に、
ロケが敢行された。
この作品の制作費は、
約6000万円とも言われ、
伊丹監督個人の私財と
スポンサーを募り捻出した。
旧臨海ホテルを、
映画「お葬式」のロケ宿泊先に、
選んだのは、
小生が
昭和40年代後半にが所属していた
「国際放映」(現東京メディアシティ)が制作した、
テレビドラマの打ち上げに利用し、
ドラマに出演していた、
伊丹監督からの依頼だった。
で、
映画はご案内のように、
大ヒットした。
この映画低予算で制作したこともあり、
少ない宿泊代で
一ヶ月半もの間ロケに協力した
石田昭夫氏が代表を務めていた、
「旧臨海ホテル」スタッフと
出演俳優と撮影隊は心を一つにして、
伊丹監督率いる、
映画「お葬式」を応援できたことで、
その後、
映画「お葬式」は大ヒットし、
伊丹監督と宮本信子さん、
そして、
この映画に携わったスタッフ共々、
今でも記憶に残っており、
石田昭夫氏も、
その中の一人として、
小生の心の中で結ばれている。
ー石兄ィ〜、お疲れ様でしたー