昨日の熱海市議会9月定例会本会議は台風の影響で
午後1時からの開催となった。率直に言って、
市長選のシコリや遺恨を本会議に引きずる感の
後時の悪い展開となった。中でも、ある同僚議員が
ー市長の所信表明を捉え、市民の皆さんに付託を受けて今、
万が一それを妨げようとするものがあれば、断固闘うと
言われたが、誰のことを指しているのかーとの質問に、
齊藤市長は毅然とした表情を最後まで崩さず、
ー私は今回の市長選挙を通して、
強い憤りを感じずにはいられないことがありました。
それは、ある候補者の政治団体による
複数のビラであります。あるビラは、
根拠のない作り話によって、
熱海市役所を徹底的に誹謗中傷した内容でした。また、
あるビラは、7年間に渡り多大な私財を投げ打って、
熱海の花木を整備されてきた篤志家に対する
非礼極まる批判内容でした。私は、悪質、かつ
熱海市民の品位を下げたこの行為を、
市長として許すことができません。そして、
この行為に加担した政治家、そして団体の役員には、
その社会的責任があると私は考えます。
私は、候補者を応援したけれど、
ビラのことは知らなかったでは済まされません。
なぜなら、政治家は、民意を代表する公人であり、団体には、
補助金など市民の税金が使われているからであります。
公人と団体は、その社会的地位に見合う
責務を担わなければならない、まず、
このことをしっかり認識していただきたい。
そして今、この行為に加担した方から、
市長はもっと懐の深さを示したほうが良いとか、
ノーサイドを宣言していただきたいという声が、
私の耳に届きます。私は、それは政治家として手前勝手で
責任逃れ、甘え以外の何ものでもないと言わざるを得ません。
海、山、温泉に恵まれ、首都圏に近接した熱海市が、
なぜ過去50年間に渡り、衰退の道を辿ってきたのか。
私は所信表明でも、その根本的な要因が
政治にあると述べましたが、今回の市長選挙を通して、そして、
これらの声を聞いて、改めてそのことを痛感しました。
熱海市が現在行っている、ごみ処理の有料化の廃止など、
ごみ焼却施設の老朽化の現状などを考慮しない
耳障りの良い政策提言、新たな市民ホールの建設に対し て、
将来への負担の重さなどをまったく考えず、
署名の数をかざしながら文化施設なのだから
お金はいくらかけてもよいのだとする考え、
市長選で何度となく聞 きました。
例え市民に嫌われても、やるべきことはやる、
それが市民のために働く政治家なのだと私は考えます。
そして、ひとたび、選挙結果が出たとなると、今度は
ノーサイド宣言の要求、自分の言葉に責任を持たない、
その時々の状況に合わせて上手く立ち回る政治家、
私が断固戦うと申し上げているのは、熱海の停滞を招いてきた、
そのような政治家の姿勢に対してであります。同時に、
反対のための反対、新生熱海を実現させるための議案が、
説得力のある説明なしに、万が一、
否決されるようなことがあれば、
市民への約束を果たすため、
市長として、政治家として、私は断固戦う決意でおります。