旧岡本ホテル跡地購入に関する真相を追う

商売は安く仕入れて高く売る。売るものは何であれ、商人にとっては、
極め普通の商行為である。ただ、買い手が地方自治体ともなれば、また、
基幹産業の長引く不況により税収が縮む一方の熱海市であるとするならば、

例えどのような事情があるにせよ、不動産の先行投資は議会各会派との間で
不動産鑑定評価額を下に、投資額と費用対効果について等、慎重かつ丁寧な
意見交換が不可欠である。だが、旧岡本ホテル跡地購入に関しては、
そうした手順を一切省き当局の独断専行が裏目に出たことで、再交渉という
お粗末極ない交渉過程が露呈してしまった。

当局が配布した資料では、売り手側の代表者は下記のように答えている。

◯市長がおっしゃる事は良く理解でき、土地の利用方についても共感する。
不動産会社として熱海市の発展に寄与する施設を作るということには
同じ思いを持っており、すばらしい市政をされていると受け止めている。

◯不動産会社として、本来1円でも高く買って貰える相手に売却する事が原則となる。
今迄も、各種問い合わせがあったが、熱海市が購入するのであれば、
一時的な利益だけを尊重するより、将来にわたって熱海市の発展に
寄与できる事を優先したい思いから、これらのお話は基本的にお断りしてきた。

◯常識的な不動産相場から大きく下げて売却する事は、
一般事業会社として受け入れられない。当社が常識的な価格と認識している価格は、

当社が取得した鑑定評価書の価格136,000円/㎡であり、
3,269.85㎡で総額4億4千5百万円である

鑑定評価から1割下げた4億円を提示し、これでも十分に
一般事業会社として配慮したつもりであるが、

熱海市から今までの交渉過程ににおいて、公共のため
少しでも下げて欲しい旨の度重なる要望があり、坪40万円の
3億9千万円まで下げて合意した経緯がある。

熱海市が取得した鑑定評価意見書については、
マンション等の最適地である事を考えると、私たちが把握している
売買事例等からも、その評価については全く納得していない。もし、
熱海市が常識的な相場から大きく下げなくては購入できないのであれば、
当社としても再検討せざるを得ない。(つづく)
梅原議員

 

村山憲三 ▪︎熱海市議会議員(5期)  

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