温泉怪獣あたみん防衛計画〜温泉街の大ピンチ(齊藤想)最終回

明日の退庁時までに通告書を提出するため今朝は、
愛犬ふ〜との定番散歩の後、議会事務局に入る。昨夜のうちに
議会事務局員のPCに予定通告書を送付し、午前11時までに
提出先の多比財政課長に文言や質問順序の擦り合わせのため、
控室で打ち合わせを行う。今回は前置きを短く、
施政方針の矛盾点や枝葉末節を追求するよりも、今、水面下で抱えている、
問題点にスポットを当て、小生の考えている再生プランを提示して
方向性を探るような登壇機会とする予定である。さて、これから上京するので、
温泉怪獣あたみん防衛計画の最終回を掲載する。


あたみんの出産を見届けると、某温泉街の温泉怪獣は、
その巨体を揺らしながら元の場所に戻っていく。
怪獣が動くたびに、地面が細かく揺れる。

両温泉街の会長同士が仲直りする。
「こうして、日本は温泉の国になったのだな」
「お互いにいがみあって温泉怪獣を檻の中に囲い込んでいたら、きっと、
温泉怪獣は死に絶えていただろう。温泉怪獣を守り続けたご先祖様に感謝しないと」
天井がぐらぐら揺れた。貫井は叫んだ。
「早く脱出しないと崩落するぞ」

みんなは慌てて逃げ出す。全員が地上に出た途端に
土壁が崩れ落ち、穴はふさがった。こうして、
熱海も某温泉街も平和な日々が戻った。熱海の近くで、
新しい温泉が発見されたとのニュースが発表された。
岸の手による記事だ。

温泉怪獣の存在をしらない市民たちは、また
ライバルが増えると心配したが、
「温泉怪獣あたみん」を守りきった観光協会のメンバーは、
子供が無事に成長したことを喜んでいた。
そして新しい温泉に、いや、新しい温泉怪獣に密かにエールを送るのだった。

「大きくなって立派な温泉怪獣になるのだぞ。
熱海は全国の温泉街を応援しているからな!」
(おしまい)

村山憲三 ▪︎熱海市議会議員(5期)  

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