円高、景気の低迷、領土問題等など、日本国内全体が不景気という
コールタールをぶち巻かれたように、身動きの取れない泥沼状況に陥っているなか、
熱海市のように観光を基幹産業とする自治体も、長い不況のスパイラルから抜け出せず、
赤字財政からの脱出は、机上の計算どうりには運ばず、公共料金の値上げや
緊縮財政運営を強いられている。当然、
議員や職員の削減、給与や報酬のカット等で極力、歳出を削減して
市民への負担を極力避けたいというのが、市議会の一致した考えでもある。慣例だった、
市議会常任委員会や会派の視察研修自粛の声が各会派から上がり、
ここのところ暫くは控えていた。ただ、今年は、湯河原町と、
箱根・湯河原・熱海・あしがら観光圏形成を視野に、合同の視察研修が実施された。
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この観光圏の概要はこれまで、神奈川県西部(2市8町)と
熱海市のエリアが富士箱根伊豆に連なる豊かな自然を背景に
歴史や文化等の地域資源に恵まれ、一体的な生活圏を形成してきた地域だが、
地域全体の状況としては、人口の減少、高齢化率の高さ、事業所数や
小売業の年間商品販売額の停滞・減少傾向に歯止めがかからず、
地域経済の落ち込みも顕著となっている。ただ、この地域は
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箱根を中心に観光資源に恵まれており、入り込み観光客は約4220万人、
宿泊客数は約886万人に達し、日帰り客を中心にここ数年は微増傾向にある。
事業所数に占める観光関連事業者の割合も高く、また、神奈川県西部にも、
観光産業が大きなウエイトを占めるエリアになっている。こうした状況下、
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熱海・湯河原広域行政推進協議会では、会津・米沢地域観光圏エリアの
設立やキャンペーン運動の経緯、組織体制、事業内容、予算総額
成果と課題等について視察研修する。結論から云えば、
1泊2日の強行日程だったが、観光圏についての、
多くのメリット、デメリットが浮き彫りになる等、中味の濃い研修となった。今日は、
昨日訪問した、米沢市での写真と会津若松市での研修の模様を動画で紹介する。
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会津米沢地域観光圏の予算総額は
平成22年度約4000万円(内観光庁補助金約1600万円)、主な事業内容は
◎観光圏商品企画開発・販売促進事業
◎アンケートの実施◎ラーメンスタンプラリーの実施
◎小野川温泉(小野小町が発見したという温泉)かまくら村を使用した宿泊プラン
◎小野川温泉の出前看板の英語表記
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観光入り込み客
◎平成19年=18,367,968人
◎平成20年=18,145,005人
◎平成21年=20,290,836人
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宿泊者数
◎平成19年=2,809,434人
◎平成20年=2,297,695人
◎平成21年=1.960407人(つづく)