新しくなった、
熱海市の「図書館」だが、
先日のオープニングセレモニーの際、
事前募集した、
「図書館に寄せる思い」をテーマに、
市民から収集した作文で、
見事、
最優秀作品賞に輝いたのが、
「山口藤子」さん(84歳)。
この方の亡くなったご主人は、
熱海市議会で活躍した、
故「山口包夫」さんで、
昨年は、
ご子息の
「新」さんが逝去するなど、
不幸に見舞われたが、
持ち前の気力をバネに、
最近では、
熱海市の歴史調査などで、
活躍している。
今日はその「山口」さんの、
最優秀作品賞をご紹介したい。
(山口藤子さん)
私にとっての図書館
町の中心に住んで一年、
こんなに読書したことは、
かってなかった。
図書館の側に来て、
利用しているからである。
図書は重いので、
リュックサックを背負い
”エッチラ””オッチラ”
でもまだ杖はつかず。
「今日は何を借りようか」
あれやこれや探すのも、
又楽し。
筆者の名が私の頭をよぎる。
随筆・記録物や
私の年齢に近いものは
読んでいて相槌を打ったり、
頷いたり、
さもあらんと思ったり、
涙したり、
腹の底から怒ったり、
大きな声で笑ったり。
一番思うことは、
表現の素晴らしさに唸ってしまうことである。
私はテレビは
余程大きな事件でもない限り見ない。
天気予報は見ることもある。
読書とは、
こんなに私を他方面から
学ばしてくれるし、
息子を亡くした悲しみを
忘れさせてくれた、
一年でもあった。
読書にのめり込んでいなかったら、”・・・・”と思う。
こんなに元気を与えてくれたのも読書。
読み終えた本の内容を、
直ぐに忘れることもあるが、
図書館に本を返すことが、
惜しくてならないこともある。
本の中に、
熱海に関した”地名”家名、人名が出ていると、
書き留めておきたくなる。
懐かしく、
そうそう、そう云う処もあった。
今は亡くなってしまった。
惜しかったと、
独り言を言いながら、
読んで楽しんでいる。
活字の魅力に引かれ、
時間の過ぎるのも忘れ、
朝方に驚くことはしばしばである。
年齢のことを考えて、
目が心配になり、
眼科に行ったが異常なし。
時々遠くを見るようにと注意された。
まず安心。
でも目薬をさしさし、
読書にのめりこんでいる私ですが、
これも図書館を
利用させていただいているお陰と、
感謝の限りです。
昭和町5-2 竹春ビル201
山口藤子(84歳)
0557(85)6646