熱海市渚地区の、
「熱海中央渚北地区市街地再開発事業」は、
都市計画法第16条第1項の規定に基づき、
今月8日に市庁舎で公聴会が開催された。
この中で、
熱海市と開発を推進したい、一部地権者に対する、
事業即時中止と計画変更を求める、
背後地の3町内会代表の反対意見や、
事業推進側の賛成意見が出た後、
今度は、
地権者同士の対立が表面化し、
事業そのものが硬直した状況に陥り、
事業計画の行方が注目されているが、
昨日(28日)は、
地元有志で組織している、
「まちづくりを考える会」(長谷川政照代表)の
5人のメンバーが、熱海市役所を訪れ、
水谷助役に、
現状での事業計画中止を求める陳情をした。
また、熱海市議会超党派で結成される、
「11会」(加藤則夫代表)では、
反目する地権者の意見を真摯に受け止め、
熱海市活性化への布石を模索するために、
双方の意見に耳を傾けてきた。
先日も、計画推進中止を求める皆さんに、
市庁舎5階議長応接室にお越し頂き、
反対理由を聞いた。
この席で、事業計画反対派地権者を代表して、
長谷川政照氏(モローチャ)は、
「平成7年に事業に関する話があり、
今年に入り、準備委員会から説明があったが、
計画内容を聞く限り、
今後の私たちの生活に重大な影響が被る可能性が大であり、
これからの地域の、”まちつくりを考える会”をつくり、
都市計画決定に待ったを掛けたい、と、
事業そのものを不安視する地権者の意見をまとめた。
①地権者の80%の賛同を受けたと言う準備委員会の報告について、
(地権者53名中、17名が同意していないし、
私道地権者3名、賛成者の中にも5名ほど拒否反応があり、
53名の過半数を超える賛成者はいない)
②反対理由は、
(地権変更による敷地面積の減少)
(ビル内に自社店舗が組み込まれた場合、
60歳以上が多く、後継者が居ない現状では、
借金返済不能に陥る事が避けられず、
内装費等の捻出が不可能)
(仮に合意したとして、他の場所に工事期間中2年間も
営業するリスクは大きく、経済的不安が先立つ)
”何より、私たちの保証がハッキリせず同意できない”
このほか、コンサルタントに対する不信感等も、
問題提起された。
加藤会長は、これら意見に対し、
「とにかく双方とことん話し合うことが肝要。
開発にはある程度の痛みは不可欠であるが、
計画されている事業費に対する市民負担は、
約6億円プラス市有地取得費4億円強(買収時)の
10億円以上にも上る。
いずれにしても、市民のコンセンサスを得なければ、
着手できない事業であるとの、見解を示している。
昨日の陳情により、熱海市では、
コースタルリゾート計画に沿った海岸整備、
渚地区の町並み整備を急ぎたいものの、
来年1月開催予定の「都市計画審議会」を急がず、
地権者や地元の意向を再確認すると約束した。
10月21日から23日まで小生のブログを参照