代表監査委員報告
また、一般会計の実質収支は、
前年度に比べ
292.0%の増加となりましたが、
この要因は、
災害支援金2億8,770万円や、
災害分での
熱海ふるさとサポート寄附金
2億8,681万円と
多額の寄附金があったことに加え、
特別交付税が
災害分の増額により
10億142万円交付されたこと、
さらに税収についても
前年度に比べ減収となったものの、
予算対比では、
約3億円の増収が確保されるなど、
歳入が増額となった一方、
歳出については、
災害対応が優先され、
中止または
延期を余儀なくされた事業も
多くあったことから、
歳出額が抑制されたことが要因と考えられます。
実質収支の適否を判断する
指標の実質収支比率は、
3%から5%が望ましい範囲とされますが、
当年度は16.6%となり、
前年度に比べ
12.2ポイントと大きく増加した結果となりました。
しかしながら、
災害復旧事業を含め翌年度への繰越事業が
例年に比べ数多く生じており、
それらの
事業に対する支出が完了していないことや、
今後の
災害復旧及び復興事業の財源確保を考えると、
一見、
過剰な黒字と見えがちですが、
実質収支の増額は、
災害を起因とする歳入歳出の影響を受けた
一過性のものと推測され、
当年度決算で
財政状況が好転したものとは考えられず、
これからも
災害対応に係る
多額の財政支出が想定されることから、
今後も
予断が許されない状況と考えるべきであります。
つづく