また、
安定解析には不確実性があり、
盛り土内の
水の飽和線がより低い状態であっても
崩壊する高度な蓋然性がある。
よって、土の撤去か排水工法が必要である。
地形上、上部は、
盛り土の安定性が比較的高く、
また地下水の流
入を防ぐ工法がとれる場所にある。
よって、上部は、
排水工法により盛り土内の
水の飽和線を下げるとともに、
表流水の盛り土内への
流入を防ぐ対策が有効である。
下部(私道付近及びその下)については、
土の撤去が必要である。
(どの部分の土を撤去するかについては、今後詳細調査で決定)
3–
下部
3–3 C領域(源頭部中央私道付近)推定土砂量 500 ㎥
(1)解析結果
・測線–3で安定性を評価する。
(2)評価
・私道部が落ち残った状態となっている本領域は、元の地山地形が
その両側よりも谷に張り出した形となっていた。
・盛り土部分は地山にかろうじて固着している状態であり、降雨に
よって崩落する高度な蓋然性がある。
・よって、盛り土部分である私道部を撤去する必要がある。
図4 測線–3断面(C領域:源頭部中央私道付近)
降雨の地下浸透
地下水流入 盛り土
D領域(源頭部左岸私道下部)推定土砂量 500 ㎥
(1)解析結果
安定性を評価する。
盛り土内の水の飽和線が
約1m 上昇した場合には、
安全率 Fs が
1.2 を下回る解析結果となった。
(2)評価
本領域は、下部の盛り土が崩壊した結果、
崩壊の蓋然性が高まった場所である。
本領域においては、
より標高の高いところにある道路に
流入した水が
道路上を流れ下ってきて、
降雨の状況によっては、
市道の側溝(排水溝)を越えて
市道からあふれ、
それが盛り土側に流れ込むという
現象が発生するおそれがある。
降雨の状況によっては、
盛り土の安全率が 1.2 以下となる
「盛り土内の水の飽和線が地山より1m」上昇する
高度な蓋然性がある。
また、
安定解析には不確実性があり、
盛り土内の水の飽和線が
より低い状態であっても崩壊する
高度な蓋然性がある。
よって、
土の撤去が必要である。
ただし、
盛り土厚が薄いこと、
草が繁茂していることを踏まえ、
より詳細な現地調査を実施し、
その結果を踏まえ一部または全量、
土を撤去する。