高橋弘会長(万葉倶楽部)の”わが人生”(21) (神奈川新聞連載) ーゴルフの爽快感を知るー

高橋弘会長(万葉倶楽部)自伝、

”わが人生”(神奈川新聞連載)

・・・ その21 ・・・

そして木の根っこを削って
ゴルフクラブめいたものを
各自で作り、

稲刈りした後の田んぼで、
打ちっぱなしに興じました。

そのうちにコツが掴めてきます。

「芝生の上で打ってみたいなぁ」
「うん、俺も」
平日は米兵が来ませんから、
がら空きです。

クラブハウスから最も離れた
7番ホールの端から勝手に入り込み、

きれいに整備された
グリーン場で打つようになりました。

爽快感は格別です。

ただしクラブは一本きり。
2日がかりで作ったクラブに
一打目でひびが入ってしまい、
がっかりしたこともありました。

しばらく遊んでいると
気づいた支配人が
高台のハウスからわれわれを
追い出しにやってくるのが常でした。

せかせかと小走りに、
コースを通って下りて来るので、
すぐわかります。

「おい、来たぞ」
「まだ大丈夫だろう」
「逃げろ!」

転がるようにゴルフ場から退散し、
息を切らして山の中まで来ると、
皆で大笑いしたものです。

(つづく)

村山憲三 ▪︎熱海市議会議員(5期)  

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