熱海温泉”有名ホテル”倒産と負の連鎖

今日午前、
小生に一本の電話が入った。
予てから”今日”と予告されていた、
熱海市内の
有名ホテルが正式に倒産した情報だった。
現場に駆け付けると、
玄関には、
確かに破産管財人による、
自己破産通達書が貼り出されており、
知った顔の社員等は各自、
自家用車やタクシーを横付けし、
重苦しい表情を浮かべ、
私物を運び出していた。
破産の引き金は、
熱海市への
未納水道料金差し押さえと、
給水停止によるもので、
負債総額は”23億3800万円”と記載されていた。
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小生は、
約35年以上前から、
ここの経営者とは、
”ワン、ツー、スリー”コンビと言われた過去もあり
多少は、
倒産に至る経緯については、
聞き及んでいるが、
詳細については藪の中である。
思えば、
30数年前、
魚屋から身を起して、
小生を交えた若手と共に、
保守的で旧態依然の
熱海温泉に、
”網元直営”という新風を吹き込み、
期待感を一身に集めた
カリスマ的な
ホテル経営者として人望を集めていった。
その時期に、
お互いの名前や名称から、
”ワンツースリー”コンビと、
小生が命名しつつ、
所詮
蟷螂の斧と揶揄されようが、
熱海市の改革について、
真剣に模索した経緯があった。
ただ、
バブル期に乗じ、
拡大路線を突っ走り、
互選により
観光関連団体二つの長として、
20年間近くもの間、
熱海市を
側面から支配するまでに上りつめていく段階で、
小生とは反目となり、
これまでの関係に終止符を打ったのだが、
その後、
バブル崩壊後の
厳しい経済状況を抱え、
好転しないまま潰えた感が強く、
予知されていたとはいえ、
ホテル玄関前に立ち、
従業員の一部と
張り紙を見直すうちに、
感慨深いものがいっぱいとなった。
因果というか、
このホテル倒産劇に、
現「斉藤熱海市長」も
間接的だが関わってくる。
本をただせば、
当初、
斉藤市長は、
ここのホテル経営者が、
前市長の対抗馬として擁立するため、
国政のネットワークを通じて、
接触してきた経緯があるからだ。
出馬の際には、
無関係だったようだが、
ことの良し悪しは別として、
皮肉にも、
財政再生をスローガンに掲げる、
斉藤市長の、
政策路線によって、
引導を渡された格好となってしまった。
ただ今後、
管財人”主導”による
債権者会議が開かれるだろうが、
優先順位から言って、
熱海市への
固定資産税や上下水道料金等の、
滞納債務徴収は絶望的であり、
むしろこの影響で、
加重債務を背負わされる、
市内業者が
連鎖倒産に追い込まれないか、
市当局による、
今後の対応が注目される。

村山憲三 ▪︎熱海市議会議員(5期)  

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